【FXライター高城のFXで稼ぐ方法は勝者に訊け!】Y.Iさん(その4)ポジポジ病の予防ツール
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今週は、Y.Iさんについて最終回です。
⇒Y.Iさん(その1)兼業スイングで億へ到達
⇒Y.Iさん(その2)3本の移動平均線でトレード
⇒Y.Iさん(その3)レンジからのトレンドフォロー
⇒Y.Iさん(その4)ポジポジ病の予防ツール
■最大リスクは「資金の3%」、積み増しは1%
愛車のポルシェからは豪快に突っ走るトレーダー像を浮かべてしまうが、Y.Iさんのトレードはリスクコントロール優先。資金管理やエントリーの管理も繊細に行なっている。
「FXでは、利益は未知数ですが損失は自分でコントロールすることができます。自分の場合、1つのトレードアイディアに対するリスクは『資金の3%』が目安。最近は資金が大きくなってきたので3%より減らすこともありますが、極端に大きな量で取引しているわけではありません」
エントリー前には、ストップ(損切り注文)を置く位置も決めておくという。
「レンジの上限、下限などからストップ(損切り注文)を置く位置を割り出し、その上で取引量を決めています。ストップまでの幅と3%の金額がわかれば取引量が計算できますから」
口座資金が300万円なら1トレードのリスク=資金の3%=損切り額は9万円となる。1ドル135円で買って、損切りライン=レンジの下限が133円50銭だったら、ストップまでの幅は1.5円。「9万円÷1.5円」で6万通貨がY.Iさんの取引量となる。
「複数の通貨ペアでポジションをとってもリスクの合計が10%以内に収めています。エントリー後に積み増しするときの目安は『資金の1%』。少ないかもしれませんが、1%でもリスクを増やしておけば何もしないより利益は増える、と割り切っています。『欲張ると失敗するのがFXであり、自分の嫌なことをしてくるのが為替市場』だと思っているので」
■「手書きのエントリー表」でトレード管理
Y.Iさんの堅実さはトレード前のルーティンからもうかがえる。
「エントリーするときは必ず、『エントリー表』を記入しています。エントリーや損切りのレート、ポジション量、それに『21移動平均線で上下していて、前回高値で抑えられている』といったようにポジションを持つ理由も書いています」
Y.Iさんが実際に記入したエントリー表を見ると、かなり細かく書いていることがわかる。
※クリックで拡大します
■エントリー表には意外な効果も
「FXって100%勝てることはないですよね。損切りされた原因が何だったのか、自分を納得させたいし、失敗から学べることはたくさんある。入るタイミングや出たタイミングの確認にもなるので、エントリー表を残すことで今後のデータ収集にもなると思っています」
振り返りの材料に使うだけではない。1枚を記入するのに5分はかかる詳細な表だから、こんな効果もあるという。
「エントリーやストップのレートを事前に記入するので、自然と指値でエントリーするようになります。じつは書くのをやめた時期もあったんですが、その結果、思いつきで成行エントリーして失敗することが増えてしまった。エントリー表には、そうした適当トレードを防いでくれる効果があるし、ポジポジ病予防の効果もある。書くのが面倒なので自然とトレード回数が減るんです(笑)」
ポジポジ病や思いつきトレードでの失敗が多い人にはエントリー表を導入してみよう。
Y.Iさんのコラムは全4回となっています。
⇒Y.Iさん(その1)兼業スイングで億へ到達
⇒Y.Iさん(その2)3本の移動平均線でトレード
⇒Y.Iさん(その3) レンジからのトレンドフォロー
⇒Y.Iさん(その4)ポジポジ病の予防ツール
【プロフィール】
Y.Iさん
30代。兼業トレーダー。2010年、東日本大震災の直前にFXをスタート。4年目、田向宏行さんに私淑し取引スタイルを確立する。3本の移動平均線を頼りにしたスイングトレードで1億7000万円の利益を積み上げる。2020年、念願のポルシェ911
GT3を購入。現在も仕事を続けている。