FOMCに注目!2025年のFOMCメンバー一覧
米国経済に大きな影響を与える経済指標やイベントの中でも特に注目度が高いのがFOMCです。
定期会合は約6週間ごと年8回開催され、政策金利の発表と声明の公表の他、FRB議長の記者会見も行われ、毎回大きな注目が集まります。
今回は、FOMCの基礎知識とポイント、そして2025年のFOMCメンバーを紹介します。
FOMCの重要性とポイント
FOMC(Federal Open Market Committeeの略)は、米国の中央銀行ともいえる連邦準備制度理事会(FRB)が定期的に開催し、米国の金融政策を決定する会合のことです。
この会合は、FRB(米連邦準備制度理事会)が主催し、通常7名のFRB理事と12の地区連邦準備銀行から投票権のある5名の総裁で構成された合計12名によって、約6週間ごとの年8回、定期的に開催されます。
その結果は毎回大きな注目を集めます。
FOMCの注目ポイントは以下で、たびたび、相場の流れを変えるキッカケになります。
(1)政策金利の発表
(2)声明の公表
(3)政策・経済見通し(SEP、3・6・9・12月の年4回発表、ドットチャートも含む)
(4)FRB議長の記者会見(政策金利の発表30分後から行われる)
FRB高官のFOMCメンバーについて
FOMCは12人のメンバーから構成され、そのうち7人はFRBの理事で、残り5人は12地区の連邦準備銀行の総裁の中から選ばれます。
連邦銀行総裁のうち1名はニューヨーク連邦銀行総裁が常時務めることになっていて、残りの4名は他の連邦銀行総裁が毎年持ち回りでの交代制となっています。
FOMCのメンバーは以下のように構成されています。
FRBの理事は、米国大統領によって指名され、上院の承認を受けて任命されます。理事の任期は14年と長く、これにより政策の安定性が確保されます。
理事のうち1人はFRBの議長に任命され、1人は副議長に任命されることが一般的です。
2. 連邦準備銀行総裁(12地区の連邦準備銀行の総裁の中から投票権を持つ5人)
米国には12地区の連邦準備銀行(例えば、NY、シカゴ、サンフランシスコなど)があります。これらの銀行から1人ずつ選ばれた総裁がFOMCに参加します。
12人の総裁の中で、5人が投票権を持ち、残りの7名はその年の非投票メンバーとなります。
投票権は、ニューヨーク連邦銀行総裁は常に投票権を持ち、その他の4名は毎年持ち回りでの交代制となっていて、おおよそ3年に一回投票権を得ます。
投票権を持つメンバーの金融政策に対するスタンス(タカ派・中立・ハト派)や発言は毎回注目されます。
2025年のFOMCメンバー12人の一覧と顔ぶれです。
【FRB執行部】
議長:ジェローム・パウエル
副議長:フィリップ・N・ジェファーソン
副議長:マイケル・バー
理事:ミシェル・W・ボウマン
理事:クリストファー・J・ウォラー
理事:リサ・D・クック
理事:アドリアナ・D・クーグラー
【地区連銀総裁】
NY:ジョン・C・ウィリアムズ
ボストン:スーザン・コリンズ
シカゴ:オースタン・D・グールズビー
セントルイス:アルベルト・G・ムサレム
カンザスシティ:ジェフリー・シュミッド
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2024年・2025年・2026年のFOMCメンバーと金融政策に対するスタンスの一覧
(※2025年1月時点での氏名を記載)
2024年~2026年のFOMCメンバーは上記の通りです。
金融政策決定会合の前には、ブラックアウト期間といって会議や会合の開催に先立ち、FOMCメンバーが発言を自粛する期間が設けられています。
米国では、米連邦公開市場委員会(FOMC)が開催される前の前週の土曜日からFOMCが終了した翌日までの13日間がブラックアウト期間になります。
2025年のFOMC開催日程
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2025年のFOMC開催日程です。
米国以外の政策金利発表のスケジュールは参考記事をご覧ください。
<参考記事>
⇒2025年★主要各国の金融政策発表[政策金利発表]スケジュール
2025年は、日銀の利上げと米国の利下げが大きく意識される1年になりそうです。