【FXライター高城のFXで稼ぐ方法は勝者に訊け!】遠藤寿保さん(その1)FXが生まれた日
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今週から、遠藤寿保さんについてのコラムが始まります。
⇒遠藤寿保さん(その1)FXが生まれた日
⇒遠藤寿保さん(その2)ひまわり、CA、ヤフー、GMO
⇒遠藤寿保さん(その3)過去の相場を見つめる方法
⇒遠藤寿保さん(その4)FXを進化させた3要素
■23年ぶり高値更新、23年前のFX誕生
「先日米ドル/円は23年ぶりの高値を更新しましたが、日本でFXが始まったのも23年前、1998年です。その年の4月、私は福岡支店から東京へと呼び戻され、FXを立ち上げから担当することになったんです」
そう振り返るのは23年間、つまり日本で初めてひまわり証券がFXを始めてから現在に至るまでFX業界に携わってきた遠藤寿保さんだ。そんな遠藤さんの歩みは、日本におけるFXの歴史そのものでもある。
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「当時の日本ではいい運用先がなかったんです。金利は低下し、日本株はバブル崩壊、不動産市場も崩壊していました。そこで顧客に勧めていたのがCME(シカゴ・マーカンタイル取引所)の通貨先物です」
■「1円=0.0068ドル」のわかりにくさ
CMEの通貨先物は現在も投機筋のポジションをあらわす指標として使われる。ただ、CMEの通貨先物は米ドルが基準。通貨ペアは米ドル/円ではなく「円/米ドル」だ。1ドル=140円なら「1円=0.0068ドル」と表示され、日本人にはわかりにくかった。
「しかも先物だから金利もつかない。そんなときに登場したのがFXです。馴染みのある米ドル/円の表示だし、スワップ金利がつく。しかも海外先物に比べてコストも低い。運用難に悩む富裕層には最適な商品だったんです」
ひまわり証券のホームページでは1998年10月8日に誕生したと記載されているが、実際にはその前から既存顧客に向けてプレリリースされていたという。
「リリースを記念する華々しいイベントがあったわけではなく、新しい銘柄がひとつ加わった、という程度の静かなスタートでした。預かり証拠金も最初は数千万円程度だったと思います。風向きが変わったのは、忘れもしない翌年1999年2月13日。日経新聞に取り上げられたんです。問い合わせの電話が鳴り止まず、瞬く間に預かり証拠金は30億円を超えました」
■「手数料無料」の時代へ
今と違って対面営業や電話取引が中心の時代。インターネット取引が始まるのは2000年だ。
「その頃には他社もFXへ参入していました。最初にオンライン取引を始めたのは現在の外為どっとコムです。ただ、当時は手数料が10銭。スプレッドも広く、スキャルピングどころかデイトレードの人もいない。スイングトレードの人がほとんどでした。風向きが変わったのは2005年。当時、FXオンラインジャパン(現在のIG証券)が手数料無料を打ち出したんです」
現在のようなスプレッドによる手数料体系へと変わっていくのだが、ひまわり証券に勤務していた遠藤さんの仕事も急展開することになる。
遠藤寿保さん(その2)へ続く。
遠藤寿保さんのコラムは全4回となっています。
⇒遠藤寿保さん(その1) FXが生まれた日
⇒遠藤寿保さん(その2)ひまわり、CA、ヤフー、GMO
⇒遠藤寿保さん(その3)過去の相場を見つめる方法
⇒遠藤寿保さん(その4)FXを進化させた3要素
【プロフィール】
遠藤寿保さん
FXエバンジェリスト。ひまわり証券が日本初となるFXをリリースしたときに営業を担当。以降、サイバーエージェントFX(現在の外貨ex byGMO)を経て23年間、FX業界の第一線に立ち続ける。2022年8月に退職し、現在はFXエバンジェリストとしてツイッターやブログ、セミナーなどを通じた個人投資家への啓蒙活動に従事する。