【FXライター高城のFXで稼ぐ方法は勝者に訊け!】遠藤寿保さん(その3)過去の相場を見つめる方法
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今週も先週に引き続き、遠藤寿保さんについてです。
⇒遠藤寿保さん(その1)FXが生まれた日
⇒遠藤寿保さん(その2)ひまわり、CA、ヤフー、GMO
⇒遠藤寿保さん(その3)過去の相場を見つめる方法
⇒遠藤寿保さん(その4)FXを進化させた3要素
■23年ぶり高値更新、23年前のFX誕生
フリーランスとなりツイッター、そして新たに開設したブログを通じて、遠藤寿保さんの情報発信はさらに活発となっている。
「為替を取引するのは単に『上がるか・下がるか』を予想するだけではありません。市場は1か月前、1週間前、昨日、今日と積み重なってできています。大切なのは『過去を知り・現在を見て・将来を予想する』ということ。現在、つまり今日どんな経済指標が発表され、イベントがあるのかはFX会社の情報や羊飼いさんのブログを見ればわかります。でも、過去を調べるのは大変なんです」
過去のチャートをさかのぼり値動きの理由を調べる......。そんな作業は意外と大変だ。
「過去のファンダメンタルズを調べるのは面倒だし、必ず理由があるともかぎらないんですよね。私も『この下ヒゲはなぜできたんだっけ』と調べることがよくあります。自分自身が欲しくて作っているのが『ファンダメンタルズチャート』です」
■最低でも日足のファンダメンタルチャートは確認を
遠藤さんが定期的にツイートするファンダメンタルチャートは、過去の出来事をチャート上に記載した便利な資料。これを見ると過去の相場が動いた理由を一覧できる。
「日足のものと月足のものがあるので、少なくとも日足のファンダメンタルチャートは見てほしいですね。日足のファンダメンタルチャートだと過去2、3か月の出来事がわかるので、過去と将来をつなぐストーリーを描くヒントになります」
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■「恐怖心」が相場を急落させる
遠藤さんが値動きを考える上で重視しているのが市場参加者の心理だ。
「ファンダメンタルチャートを見ていると気がつくかと思いますが、相場を大きく動かす要因は『恐怖心』です。相場ではよく『上げはゆっくり、下げは早い』と言いますが、人間は落ちることに対して恐怖心を抱きやすいんだと思います。人は階段や坂道を使って一歩ずつ上がりますし、ピラミッドをつくるには1段ずつ積み上げてゆっくり高みへ近づいていきます。ところが下りはスピードが早いですよね」
坂道を駆け下りたり、バンジージャンプのように落下したりと上りと下りではたしかにスピードが違う。
「相場でも下げへの恐怖心が生まれると急落は半端ない。とくに高値付近で恐怖心が生まれると、我先にと投げ売りが始まります。そのため下落相場はオーバーシュートしやすいんです。LTCMショックではロシアがデフォルトし恐怖心が高まりましたし、リーマンショックでは大手金融機関の破綻が不安を誘いました。ともに恐怖心が投げ売りを呼び暴落したんです」
遠藤さんのファンダメンタルチャート、市場参加者の心理がどんな局面にあるかを想像しながら将来のストーリーを描くのがよさそうだ。
遠藤寿保さん(その4)へ続く。
遠藤寿保さんのコラムは全4回となっています。
⇒遠藤寿保さん(その1) FXが生まれた日
⇒遠藤寿保さん(その2)ひまわり、CA、ヤフー、GMO
⇒遠藤寿保さん(その3)過去の相場を見つめる方法
⇒遠藤寿保さん(その4)FXを進化させた3要素
【プロフィール】
遠藤寿保さん
FXエバンジェリスト。ひまわり証券が日本初となるFXをリリースしたときに営業を担当。以降、サイバーエージェントFX(現在の外貨ex byGMO)を経て23年間、FX業界の第一線に立ち続ける。2022年8月に退職し、現在はFXエバンジェリストとしてツイッターやブログ、セミナーなどを通じた個人投資家への啓蒙活動に従事する。