【FXライター高城のFXで稼ぐ方法は勝者に訊け!】noriさん(その3)独自の経済指標データベース
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毎週金曜日にお届けします!!
今週も先週に引き続き、noriさんについてです。
⇒noriさん(その1)専業歴12年のベテラン
⇒noriさん(その2)リボンチャートを活用する
⇒noriさん(その3)独自の経済指標データベース
⇒noriさん(その4)FXデトックスとアルコール
■ブログに掲載された謎のコーナー
「リボン」を武器にしたデイトレードが中心のnoriさん。そのブログ、norimagaFXには不思議なコーナーがある。アメリカの主要な経済指標の結果を表示させた「指標データベース」だ。デイトレーダーには不必要にも思えるデータベースだが、どう使っているのだろうか?
「直接トレードに活かすというより、大きな流れを見るために使っています。自分が大切にしているのは政策金利。経済指標も『FRBが金融政策をどう動かすか?』と連想して考えています。そのため毎月の数字を単独で見るのではなく過去の推移で見たいと思い、グラフにして自分のブログに載せることにしたんです」
失業率や消費者物価指数(CPI)といった超メジャーな指標のグラフなら簡単に見つかるが、平均時給やPMIとなると意外と見つからない。だったら自分で作ってしまおうという発想だ。
■noriさんの思考法が反映されたグラフ
こうしたグラフからどんなことがわかるのだろうか。
「失業率やNFP(非農業部門雇用者数)など雇用関連の主要指標はコロナ禍で悪化しました。ところが平均時給を見ると堅調な推移が続いているんです。NFPが最悪の数字となった2020年4月にも、低所得者層が先に解雇されたためか、平均時給は上昇していました。こうした数字を見ていれば米経済の強さを再確認できますし、利上げは遠くないだろうとも推測できますよね」
経済指標の推移から金融政策を予想するためのツールとしての活用するためのグラフだ。
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■経済指標を環境認識に使う
「CPIのグラフではアメリカだけでなく、主要国を同時に表示させています。CPIは他国との差が大事だと考えているためです。4月にはカナダがテーパリングへと動き出しましたが、グラフを見れば、カナダよりもアメリカのほうが強いことが一目瞭然ですよね。ここからもFRBの利上げやテーパリングは遠くないだろうと推測できるし、『米ドルは落ちたところを拾っていこう』とデイトレードの戦略にも落とし込めます」
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経済指標発表直後の動きを狙ったトレードではなく、金融政策の方向性からデイトレードの戦略を組み立てていくやり方だ。
「指標スキャルのような取引は、テクニカルとファンダメンタルズが噛み合ったときだけ。ほとんどありません。あくまでも『環境認識』のためのファンダメンタルズ分析です」
■「負けを減らす」ための工夫
noriさんのトレード対象は米ドル/円とユーロ/米ドルだが、モニターには9通貨ペアが表示されている。
「これも全体の環境認識のためです。クロス円全般が底堅ければ、米ドル/円を安心して買っていけますよね。専業になった当初はクロス円もトレードしていましたが、資金が増えるにつれ、通貨ペアを絞るようになりました。英ポンド/円のほうが値幅は大きいですが、損切り幅も大きくなる。『負けを減らす』ことに焦点を絞った結果、トレードしなくなりました」
noriさんのトレード全体を貫くのは「負けを減らす」ための工夫。ファンダメンタルズ分析による環境認識もその一貫だし、資金管理でも負けが強く意識されている。次回はnoriさんの資金管理法を紹介していこう。
noriさん(その4)へ続く。
⇒noriさん(その1)専業歴12年のベテラン
⇒noriさん(その2)リボンチャートを活用する
⇒noriさん(その3)独自の経済指標データベース
⇒noriさん(その4)FXデトックスとアルコール
【プロフィール】
noriさん
専業トレーダー。大学生時代にFXをスタートし、FX会社でのカバーディーラーを経て専業トレーダーへ。以降、稼いだ金額は1億円超。昨年からはプロップファームでの契約トレーダーとしても取引する。FXだけでなく育児など日々の出来事もつづるブログ「ノリマガ」も好評。監修書籍に『結果を勝ち取る!実戦のFXテクニカル』