【FXライター高城のFXで稼ぐ方法は勝者に訊け!】西原宏一さん(その3)相場反転の有望シグナル
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今週も先週に引き続き、西原宏一さんについてです。
⇒西原宏一さん(その1)バイ・ザ・ファクトの豪ドル買い
⇒西原宏一さん(その2)月足の「半値」と豪ドル
⇒西原宏一さん(その3)相場反転の有望シグナル
⇒西原宏一さん(その4)「チャートありき」の相場観
■「TDシーケンシャル」で注目の2つの数字
西原宏一さんが頻繁に言及することで広まったテクニカル分析のひとつが、「TDシーケンシャル」だ。
「TDとはトム・デマークの頭文字です。チャールズ・ダウやウィリアム・ギャン、ジョン・ボリンジャーなど後世に名を残すチャーティストは少なくありませんが、1990年代を代表するチャーティストがデマーク。中でもTDシーケンシャルは彼の最高傑作と称される分析手法です」
前回紹介した豪ドル買いのトレードで西原さんが頼りにしたテクニカル分析もTDシーケンシャルだった。
「トレンドの転換点を予想するのに適したテクニカル分析です。詳しい解説は省きますが、一定の条件を満たすとローソク足に数字が描かれていきます。注目の数字は『9』と『13』。この2つの数字が点灯するとトレンドが反転する可能性が高いんです。コロナショックで急落した豪ドルもそうでした」
■週足が「9」を点灯して大底に
豪ドルを買ったファンダメンタルズ的な背景はRBAの利下げによる「バイ・ザ・ファクト」だったが、チャートも同じく上方向への反転を示唆していた。
「豪ドル/円の週足チャートを見ると、『セットアップの9』を点灯していました。これはトレンドに対して調整が入るシグナルです。この場合は下落トレンド中の調整ですから上昇のシグナル。これも豪ドルを買った背景のひとつでした」
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■TDシーケンシャルを見る方法
しかし、FX会社のチャートツールを見ても、TDシーケンシャルが使えるものは皆無だ。
「デマーク本人が権利関係を厳しく管理しているためです。僕はブルームバーグのツールで見ていますが、それにしてもブルームバーグ本体の料金に加えて、追加の費用が発生します」
ブルームバーグ端末を個人が利用するには高額のコストが発生するため、ほぼ不可能だ。とはいえ見る方法がないわけではない。TradingViewやメタトレーダー4(MT4)などのチャートでは有志の開発したインディケータが無料で公開されている。ただし、西原さんが見ているブルームバーグ版のものと表示が異なる場面があるため注意が必要だ。
「TDシーケンシャルは頼れるシグナルですが、もちろん絶対的中するわけではありません。ファンダメンタルズなど、その他の材料と組み合わせて使ってください」
西原宏一さん(その4)へ続く。
西原宏一さんのコラムは全4回となっています。
⇒西原宏一さん(その1)バイ・ザ・ファクトの豪ドル買い
⇒西原宏一さん(その2)月足の「半値」と豪ドル
⇒西原宏一さん(その3)相場反転の有望シグナル
⇒西原宏一さん(その4)「チャートありき」の相場観
【プロフィール】
西原宏一さん
CKキャピタル代表取締役。青山学院大学卒業後、アメリカン・エキスプレス銀行を経てシティバンクへ。1996年まで為替部門チーフディーラーを務める。その後、活躍の場を海外へ移し、ドイツ銀行ロンドン支店やシンガポール開発銀行シンガポール本店でプロップディーラーを歴任。現在は自身のトレードのほか、セミナーやメルマガなどを通じて個人投資家への情報発信を行なう。