【FXライター高城のFXで稼ぐ方法は勝者に訊け!】石川久美子さん(その1)トルコリラの暴落を的中
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今週から、石川久美子さんについてのコラムが始まります。
⇒石川久美子さん(その1)トルコリラの暴落を的中
⇒石川久美子さん(その2)「動き出し」を感知する
⇒石川久美子さん(その3)上達に必要な「ルーティン」
⇒石川久美子さん(その4)為替がわかれば世界がわかる
■目を引いた新興国コロナレポート
為替市場にも大きな影響を与えるコロナ禍。新興国でも新型コロナウイルスの感染拡大が続くが、その情報は先進国と比べ圧倒的に少ない。そんな中、目を引いたのが「新興国のコロナ禍への対応と為替レートへの影響」と題されたレポートだった。
ブラジル、メキシコ、インド、南アフリカ、トルコの感染状況や金融・財政政策、為替レートの見通しが丁寧にまとめられたレポートは、こう結ばれていた。
「取り上げた5つの通貨のうち、暴落するリスクが 足下で最も高いのはトルコリラとみる」
レポートが発刊された昨年9月のトルコリラ/円は13.85円。それから1か月半でトルコリラは市場最安値を更新する12.01円まで12%の暴落となった。
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■資源国、新興国を得意とするアナリスト
ピンポイントでトルコリラの暴落を的中させたレポートの著者はソニーフィナンシャルホールディングスのシニアアナリスト・石川久美子さんだ。
「日ごろから新興国や資源国通貨をよくみていたこともあり、ぜひ書きたいと話したところ、上司もサポートしてくれました。書いている途中で情勢が変わることもあり大変でしたが......」
豪ドルやNZドル、カナダドルなどの資源国通貨やトルコリラや南アフリカランドなどの新興国通貨はFX、外貨投資で身近な通貨だが、本格的なレポートは少ない。そんな資源国や新興国も石川さんの分析対象。個人投資家の心強い味方だ。
■取り付け騒ぎのギリシャでATMを使ってみた結果
「分析する通貨はなるべく現地を見てみたいと思っています。2015年には債務危機で取り付け騒ぎが起きていたギリシャに飛び、ATMで現金が下ろせるか試したこともありました。現地で聞いたところ、ATMの大行列はごく初期の限られた期間だけで、ネットバンクは通常通り稼働していた。報道ほどには混乱していなかったようです」
アンカラで自爆テロが起きる直前のトルコを訪問し、片道22時間をかけて南アフリカへも渡航した。すべて休暇を利用した自腹での旅行だ。
「どれだけ地元の人から話を聞けるかだと思っています。南アフリカではラマポーザ政権が誕生した直後でしたが、ガイドさんは『僕はラマポーザ支持者だけど、汚職の一掃は大変だと思う』、Uber(タクシー)の運転手は『僕はヨハネスブルグに住んでいたけど、治安が悪いからケープタウンへ引っ越したんだ』と教えてくれたり、いろんなレベルの人と話すことで現地の様子、実情がわかるんです」
ソニー銀行には外貨預金を現地で外貨のまま引き出せるキャッシュカードがある。石川さんは旅行に使うときのために、円高時に外貨をまとめて買うこともあるそうだ。
「アメリカやイギリス、ユーロ圏で使えましたし、南アフリカランドも取り扱っているので、ケープタウンへの旅行でも屋台やチップの支払いにATMで現金を引き出して活用しました」
石川久美子さん(その2)へ続く。
石川久美子さんのコラムは全4回となっています。
⇒石川久美子さん(その1)トルコリラの暴落を的中
⇒石川久美子さん(その2)「動き出し」を感知する
⇒石川久美子さん(その3)上達に必要な「ルーティン」
⇒石川久美子さん(その4)為替がわかれば世界がわかる
【プロフィール】
石川久美子さん
ソニーフィナンシャルホールディングス金融市場調査部シニアアナリスト。商品先物専門紙を経て外為どっとコム総合研究所の立ち上げに参画し、2016年より現職。ユーロや英ポンドのほか豪ドル、NZドルなどの資源国通貨、トルコリラやブラジルレアルなどの新興国通貨まで幅広くレポートを発信する。ツイッターでの情報発信も活発。