【FXライター高城のFXで稼ぐ方法は勝者に訊け!】井口喜雄さん(その1)FX会社のプロディーラー
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今週から、井口喜雄さんについてのコラムが始まります。
⇒井口喜雄さん(その1)FX会社のプロディーラー
⇒井口喜雄さん(その2)新人・井口が学んだこと
⇒井口喜雄さん(その3)重視するのは売買比率
⇒井口喜雄さん(その4)ディーラーの仕事とは
■為替ディーラー vs AI
「将来的に僕らの仕事はすべてAIに取って代わられる可能性がある。でも、今はまだAIではできないことも多い。僕ら為替ディーラーがやるべきことがたくさんあるんです」
そう話すのはトレイダーズ証券の為替ディーラー井口喜雄さんだ。羊飼いブログでの連載やツイッターなどを通じて、井口さんの情報に接している人は多いのでは。ディーリング業務がAIやシステムに置き換えられていく時代、今も為替ディーラーとして活躍する貴重な存在である井口さん。為替市場とどう向き合っているのだろうか。
「僕らの仕事のひとつがディーリング。皆さんのポジションをカバーしていく仕事です。100万ドルの買い注文が入ったら、僕らは100万ドルの売りポジションを持つことになります。それをいつ買い戻すのか、裁量で判断しながら収益を上げていくんです」
■「ダウ平均1000ドル暴落」の夜
注文が入ったらすぐにカバーへ流す会社もあるし、トレイダーズ証券でも一部はAIに任せているが、井口さんたちディーラーの裁量に委ねられる部分も大きいという。
「ただ、為替市場では流動性がいつもあるわけではありません。僕の新人時代、誤発注でダウ平均が1000ドル近く下げたことがありました。市場が一斉にクラッシュし、ドル円でも1日で5円以上の円高が進みました。円売りポジションのロスカットが多発するし、プライスの配信を止めてしまう銀行もありました。それでも生きている銀行を探して、ひたすら売るしかない。めちゃくちゃでしたね」
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■ファンダ、ポジション状況、チャートの3つが指針
個人投資家ならわからない相場、荒れた相場は様子見もできるが、そうはいかないのが為替ディーラー。自然と修羅場の経験値は積み上がることになる。
「とはいえ、いつも市場が荒れているわけではありません。普段やっていることは皆さんと大きく異なるわけではありません。チャートやファンダメンタルズをもとにその日の方向性を予測し、カバーをとっていきます」
ファンダメンタルズ、ポジションの偏り、チャートの3つを見ながら判断していくという井口さん。その判断方法や新人時代のトレーニング方法などを聞いていこう。
井口喜雄さん(その2)へ続く。
井口喜雄さんのコラムは全4回となっています。
⇒井口喜雄さん(その1)FX会社のプロディーラー
⇒井口喜雄さん(その2)新人・井口が学んだこと
⇒井口喜雄さん(その3)重視するのは売買比率
⇒井口喜雄さん(その4)ディーラーの仕事とは
【プロフィール】
井口喜雄さん
為替ディーラー。1999年に金融業界へ身を投じ、現在はトレイダーズ証券のディーリングチームを率いる。羊飼いブログで毎週水曜日に相場観や戦略を公開するほか、テレビ出演やセミナー、ツイッターなどを通じた個人投資家向けの情報発信も活発。