【FXライター高城のFXで稼ぐ方法は勝者に訊け!】為替研究所Yukiさん(その4)豪ドル/NZドルのレンジ狙い
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今週は、Yukiさんについて最終回です。
⇒為替研究所Yukiさん(その1)歴10年超の老舗ブロガー
⇒為替研究所Yukiさん(その2)メインは「仮説トレード」
⇒為替研究所Yukiさん(その3)ズロチとユーロのサヤ取り投資
⇒為替研究所Yukiさん(その4)豪ドル/NZドルのレンジ狙い
■豪ドル/NZドルを選択した理由
前回紹介したポーランドズロチとユーロのサヤ取り投資も独特だが、Yukiさんにはもうひとつ、少し変わった通貨ペアでの運用手法がある。
「豪ドル/NZドルですね。オセアニア通貨同士のペアなので同じような値動きをしやすく、豪ドル/NZドルは長期的にレンジ相場が続いています」
月足チャートを見ると2013年後半から2019年まで5年半、1.02から1.12をコアとしたレンジで推移している。米ドル/円でいえば10円幅のレンジで推移している感覚だから、かなり狭い値幅でのレンジだ。
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■レンジ相場を利用したループイフダン戦略
「過去30年の高値・安値を見ると、米ドル/円は75円から160円まで112%の変動があるのに対して、豪ドル/NZドルは1.00から1.45まで45%程度の変動で収まっています。豪ドル/米ドルの長期的なレンジ相場を利用して稼ごうというのが、今回紹介する手法の発想の原点となります」
レンジ相場を前提としたとき、便利に使えるのが「下がったら買う・上がったら利益確定する」と自動で繰り返してくれるリピート系発注機能だ。
「私が利用しているのはアイネット証券の『ループイフダン』です。以前は他社で売買していましたが、コストの安さに惹かれて、今はループイフダンをメインで考えています」
豪ドル/NZドルでループイフダンをどう使っているのだろうか。
「開始当初はレンジの真ん中付近にいたため、買いと売りのループイフダンを同時に回していました。ただ、現在はレンジの下側におり、過去30年で見てもかなりの割安水準です。そのため売りは止めて、買いだけで回しています」
■これまでの運用では49%の実績が
レンジを下抜ける可能性はないのだろうか。
「豪ドル/NZドルは両国の金利差と連動しやすい傾向があります。これまではRBAがハト派、RBNZが現状維持なので下がっていますが、ニュージーランドの経済指標も悪いものが散見されるようになり、3月下旬にはRBNZがハト派へ転じました」
オーストラリアとニュージーランドの国力を比較しても「豪ドル優位」だとYukiさんは見る。
「オーストラリアのほうが経済規模も世界的なプレゼンスも大きく、歴史的に見ても豪ドル/NZドルはパリティ(1.0)を明確に割ったことはありません。パリティ割れの可能性はさほど高くないと見ており、どこかで切り返すだろうし、中長期的にはむしろレンジの上抜けの可能性の方が高い」
レンジの下限付近にいる今は、買いのチャンスだということになる。ただ、予期せぬことが起きるのは為替市場の常。レンジを下抜けする可能性もゼロではない。
「ブログで公開しているとおり、2種類の設定で運用しています。ひとつが、パリティ(1.00)の少し下までの下落を想定した『ハイリスク版』。もうひとつが0.91までの下落を想定した『ローリスク版』です。ローリスク版でも12.6%、ハイリスク版だと49%のリターンが出ています」
豪ドル/NZドル、リピート系発注機能を活用している人にはおもしろい投資対象かもしれない。兼業トレーダーでありながら多様な手法を駆使するYukiさん。そのブログからは投資のヒントが見つかりそうだ。
Yukiさんのコラムは全4回となっています。
⇒為替研究所Yukiさん(その1)歴10年超の老舗ブロガー
⇒為替研究所Yukiさん(その2)メインは「仮説トレード」
⇒為替研究所Yukiさん(その3)ズロチとユーロのサヤ取り投資
⇒為替研究所Yukiさん(その4)豪ドル/NZドルのレンジ狙い
【プロフィール】
Yukiさん
兼業投資家。裁量によるスウィングトレードのほか、ポーランドズロチとユーロの相関性を利用した両建てスワップ手法、リピート系発注機能を利用した豪ドル/米ドルでのトレードなど幅広く手がける。2010年に開設した『為替研究所』は現在も続く老舗ブログのひとつ。外為オンラインでも毎週、相場観を公開する。