【FXライター高城のFXで稼ぐ方法は勝者に訊け!】安田佐和子さん(その1)ファンダ分析に欠かせないXアカウント
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今週から、安田佐和子さんについてのコラムが始まります。
⇒安田佐和子さん(その1)ファンダ分析に欠かせないXアカウント
⇒安田佐和子さん(その2)ナラティブを探す旅
⇒安田佐和子さん(その3)情報収集のルーティン
⇒安田佐和子さん(その4)政策、実需、ポジション
■「ストリート・インサイツ」を運営する
FXに欠かせない情報源であるX(旧ツイッター)。中でも、他にはない深さまで掘り下げたファンダメンタルズ情報を、しかもわかりやすく日本語で届けてくれるのが「Street Insights」だ。FXのためにXを使っていれば、きっと目にしたことがあるだろう。
Street Insightsとは情報分析・コンサル会社のアカウントだ。この名前には①ウォール・ストリート(経済、金融)、②Kストリート(政治)、③メインストリート(社会)など、3つを網羅する意味が込められているという。同社の代表を務め、経済アナリストとして活動するのが安田佐和子さん。いったいどんな人なのだろうか。
「もともとは金融系の情報会社に在籍していました。マーケットにも興味はありましたが、国際情勢関連の記者になりたいという思いが強かったんです。私の名前は文学好きな父が有吉佐和子さん(『紀ノ川』『恍惚の人』などの代表作がある作家)からとったそうです。ただ、いきなり作家になるのは難しいので、書く仕事である記者を選びました」
■ニューヨークから1日30本以上の原稿を送稿
金融記者となって2年、安田さんはニューヨークへ赴任する。
「英語ができたことが大きかったのだと思います。神戸生まれ神戸育ち、外国人が多い環境でしたし、入学早々、英語でディスカッションさせるような英語に特化した市立高校を卒業したので、日本にいながら英語を話せるようにもなりました」
安田さんはニューヨークへと拠点を移し、投資家向けの記事を矢のように送稿していった。
「ニューヨークに駐在していたのが私1人ということもあり、株から為替、コモディティ、マクロ経済、金融政策まですべてを網羅しながら、毎日30本以上もの記事を書いていました。マルチタスクが得意になったのは、その経験があったおかげかもしれません」
■パウエルFRB議長の発言を即座にポスト
安田さんのマルチタスクぶりは中銀会合での総裁会見のときなどに実感できる。総裁の発言を聞き逃さないよう集中しているだろうに、ストリート・インサイツのXアカウントからは総裁の発言がほぼリアルタイムでポストされていく。パウエルFRB総裁の会見も日本語でいち早くポストしてくれるのは、英語の不得手な人には助かるかぎりだ。
10年間でのニューヨーク駐在を経て安田さんは帰国する。「新たなチャレンジを」と三井物産戦略研究所へと転職したためだ。
「研究員、アナリストとして米国経済や金融市場を中心にフォローしていました。大企業はネットワークがあるし、周囲にもインテリジェンスの高い専門家がいらっしゃったことも大きかったです。また、そこでは一次ソースにあたって研究する重要性を学び、記者時代には無縁だったエクセルでのデータ収集、パワポでの資料作成にいそしみ、現在の情報提供スタイルの素地ができました」
安田さんが独立したのは2022年10月。それまでもFX会社などへレポートを寄稿していた安田さんの情報が以前にも増して得やすくなった。次回以降、経済指標ひとつをとっても驚くほど細かな分析を行なっている安田さんの「情報術」を聞いていこう。
安田佐和子さん(その2)へ続く。
安田佐和子さんのコラムは全4回となっています。
⇒安田佐和子さん(その1)ファンダ分析に欠かせないXアカウント
⇒安田佐和子さん(その2)ナラティブを探す旅
⇒安田佐和子さん(その3)情報収集のルーティン
⇒安田佐和子さん(その4)政策、実需、ポジション
【プロフィール】
安田佐和子さん
金融記者として2005年からニューヨークを拠点に取材。帰国後は三井物産戦略研究所や双日総合研究所で研究員として米国政治・経済などの分析を行なう。2022年に独立しストリート・インサイツを設立。経済アナリストとしてXやFX会社のセミナーを通じて情報を発信するほか、フィンテック企業ジーフィットで為替アンバサダーを務める。一次情報をもとにした分析を徹底し、投資家が必要とする情報をタイムリーに発信する。