【FXライター高城のFXで稼ぐ方法は勝者に訊け!】九条さん(その4)特別金利をリスクフリーで狙う
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毎週金曜日にお届けします!!
今週は、九条さんについて最終回です。
⇒九条さん(その1)インデックス投資とFX
⇒九条さん(その2)スワップの「歪み」を狙う
⇒九条さん(その3)ポイントは資金管理
⇒九条さん(その4)特別金利をリスクフリーで狙う
■外貨預金のキャンペーン金利
買いと売りのスワップ金額差を狙ったアービトラージ取引を行なっている九条さんには、もうひとつFX口座の使い道がある。
「外貨預金のキャンペーン金利を狙う方法です。銀行はたまに『米ドル1か月もの特別金利10%』といったキャンペーンを行なうことがあります。期間限定とはいえ、通常よりも高い金利がつくんです」
10%は年利だから1か月あたりに直すと0.83%。ノーリスクで手に入るのなら悪くない水準だ。ただし、外貨預金に預けるだけでは、レバレッジ1倍で買いポジションを持っているのと同じ。外貨預金を解約するまでに、為替レートが下落すれば金利以上の損失が発生する可能性がある。
「為替リスクをヘッジする必要がありますから、外貨預金を組むのと同時にFXで同じ通貨を売るんです。外貨預金とFXで両建て状態にしておけば、為替リスクをゼロにした上で特別金利を狙えます」
■外貨預金の高いコストを払っても利益が残る
外貨預金ではFXよりも取引コストはかさむが、それでも利益になるのだろうか。
「最近では今年6月、この方法を『1か月10%』のキャンペーン中だったじぶん銀行で行ないました。そのときの為替手数料は1ドルあたり25銭。1万ドルで2500円です。FXはスプレッドが0.3銭なので1万ドルあたり30円。加えてスワップの支払いが1か月で2160円でした。1万ドルの両建てに支払ったコストは合計4690円になります」
それに対して収入は――。
「じぶん銀行では初めての外貨預金だと年利5%が付与されるため、10%キャンペーンでとあわせ月利1.25%。約20%の税金を差し引いて1万610円の収入になりました。ここからコストを差し引くと、5920円の利益が残ります」
必要資金は、1ドル108円とすると外貨預金が1万ドル分で108万円。リスクヘッジに使うFXの証拠金がレバ3倍として36万円。合計144万円だ。
「FXへの証拠金次第ではありますが、税引き後で月利0.6%弱になります。レバレッジを高めれば必要資金は少なくなりますが、ロスカットが最大のリスクであるのはアービトラージと同様。通常のトレードに比べて利回りは低いかもしれませんが、預金口座に眠らせているくらいならやったほうがいいですよね。外貨預金のキャンペーンは各銀行とも定期的に行なっていますから、年に数回はチャンスがあります
■VIX、仮想通貨レンディング、優待クロス――
インデックス投資をメインとしながらも余剰資金でさまざまな手法を実践している九条さん。CFDを使ったVIX指数のトレードや為替のオプション、株主優待銘柄のクロス取引、さらには仮想通貨のレンディング(貸付)など、投資先は多種多様だ。
「世界に目を向ければ4%、5%程度を低リスクで狙える市場、手法がたくさんあります。5%は『資産を増やす』という目線だと物足りないかもしれませんが、『定期預金の代わり』という目線で見れば魅力的ですよね」
余剰資金の運用先で悩んでいる人はぜひ九条さんのブログを参考に!
九条さんのコラムは全4回となっています。
⇒九条さん(その1)インデックス投資とFX
⇒九条さん(その2)スワップの「歪み」を狙う
⇒九条さん(その3)ポイントは資金管理
⇒九条さん(その4)特別金利をリスクフリーで狙う
【プロフィール】
九条さん
会社員。約20年前、外貨預金を皮切りに投資を始める。投資信託や現物株投資などでの試行錯誤を経て2008年、リーマン・ショック後からインデックス投資を開始。セミリタイアを実現できるまでの資産を築く。インデックス投資のかたわら、FXでのスワップ・アービトラージや為替オプション、株主優待、ソーシャルレンディングなど余裕資金を利用した取引も行なっている。