【FXライター高城のFXで稼ぐ方法は勝者に訊け!】上田眞理人さん(その4)トランプ砲がもたらした変化
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今週は、上田眞理人さんについて最終回です。
⇒上田眞理人さん(その1)壁の崩壊とドイツマルク
⇒上田眞理人さん(その2)高金利幻想とネットロング
⇒上田眞理人さん(その3)FXに必要な5つのルール
⇒上田眞理人さん(その4)トランプ砲がもたらした変化
■1日1回、ファンダ情報をチェックする
上田眞理人さんが教えてくれた、FXで勝ち残るための5つのポイント。残る2つを見ていこう。
「軽視してはいけないのがファンダメンタルズです。まずは『アメリカの失業率がどのくらいか』、『金融政策は緩和方向か引き締め方向か』と主な数字や金融政策をざっくり頭に入れることから始めるのが良いでしょう。1日1回、インターネットでロイターやブルームバーグのヘッドラインを確認する習慣をつけるのも良いですね」
特別な情報は必要ない。シンプルな情報で充分だ。
「そうすることで『どの経済指標が予想と異なる結果となった場合、どう動くのか』がだんだん分かるようになるはずですし、『どの経済指標が今注目されているのか』の取捨選択も自然とできるようになる。チャンスを嗅ぎ分ける嗅覚が養われていくと思います」
■初動で終わってしまうトランプ砲
この数年、相場に影響を及ぼすファンダメンタルズに変化が見られていると上田さんは見ている。
「為替市場はこれまでに比べて値幅が出にくくなっています。大きな原因のひとつがトランプ政権の誕生と、彼が選んだ情報発信ツールの影響ではないでしょうか。トランプさんはツイッターで重要なメッセージを発します」
トランプが大統領が就任してからツイッターの重要度は明らかに増している。
「トランプさんのツイートは発信が単発になりがちで、フォローの情報が出てこないケースが多く見られます。AIや為替ディーラーも最初は敏感に反応していましたが、フォローがないとそれ以上の反応ができません。こういったメッセージの発信と学習が繰り返された結果、どちらかに動意づいても結局元の方向に戻っていく、というパターンに落ち着いてしまっているのが現状ではないでしょうか」
まして今は仮想通貨(暗号資産)のような選択肢も出てきた。かつては「リスクオフの円買い」だったが、最近では「リスクオフのビットコイン買い」といった動きも観測されている。
「ただし、ビットコインはまだ流動性が乏しく乱高下しやすい。為替市場の強みは、メキシコペソやトルコリラ、ポーランドズロチのような新興国通貨であっても個人投資家が取引できる流動性が供給されている点です。主要通貨がレンジであれば、そうした新興国通貨に目を向けるのもいいでしょうね」
■ルールを機械的に執行していく
5つのポイント、最後がメンタルだ。
「相場と真摯に向き合うことは重要です。しかし、相場におぼれると冷静に判断できなくなり、自分のルールや分析を見失いかねません。着ぐるみの中に入っていると視野が狭くなり全景が見えませんよね。相場の全景を見るには、埋没するのではなく向き合うことです。そのためにも、最初のポイントに戻りますが、取引ルールを決めて機械的に執行していくこと、そしてルールを守れるメンタルが大切なんです」
年間の損益では負けたことがないという上田さんが教えてくれた5つのポイント、守れているか確認しておこう。
「FXは面白いですよ。手数料も格安だし、誰でも参加できるし、なにより夢がありますから」
上田眞理人さんのコラムは全4回となっています。
⇒上田眞理人さん(その1)壁の崩壊とドイツマルク
⇒上田眞理人さん(その2)高金利幻想とネットロング
⇒上田眞理人さん(その3)FXに必要な5つのルール
⇒上田眞理人さん(その4)トランプ砲がもたらした変化
【プロフィール】
上田眞理人さん
1983年、東京銀行ニューヨーク支店で為替ディーラーに。その後、モルガン銀行など外資系金融機関でチーフディーラーや外国為替部長などを務め、2003年よりFXプライムbyGMOへ。個人投資家とも積極的に交流するなど、インターバンク市場と個人投資家向けFXの双方に精通する。