【FXライター高城のFXで稼ぐ方法は勝者に訊け!】ジャリ暴威さん(その3)「天底」狙いに命をかけた
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今週も先週に引き続き、ジャリ暴威さんについてです。
⇒ジャリ暴威さん(その1)2022年トレアイ年間5位!
⇒ジャリ暴威さん(その2)「1万円チャレンジ」で養われた攻撃力
⇒ジャリ暴威さん(その3)「天底」狙いに命をかけた
⇒ジャリ暴威さん(その4)プランを決めたらレートを見るだけ
■1日の天底を頭から尻尾まで取りたい
「資金が小さいうちは全力ハイレバで」と決意を新たにしたジャリ暴威さんは為替だけでなくコモディティにも手を広げていく。
「ゴールドをよくトレードするようになっていました。当時思っていたのが『1日の最大値幅を取りたい』ということ。ゴールドだったら当時は1日の値幅が10ドルくらい。それを頭から尻尾まで、絶対に天底を取りたいと追求していました」
頭とはつまり反転する場所。下げ止まった最安値が頭だとしたら、尻尾は反転上昇が終わった最高値だ。
「とくに狙っていたのは頭ですね。尻尾は思ったところまで行かないことも多いので、頭を狙うことに命をかけていました。毎日チャートを見ながら『どこが天底になるだろう』と、そればかり考えていました。そうすると『夕方の欧州時間からボラティリティが高まる』とか『○時にボラが出たら反転しやすい』といった傾向が見えてきたんです」
■「金曜下げからの月曜午前急落」は反転しやすい
天底の見極めに腐心した結果が、1回目で紹介したポンド/円の買いトレードだ。
「あのときは自分の経験則として『金曜日に下がっていて、月曜日の東京時間にさらに下げると反転しやすい』という傾向を意識していました。為替やコモディティ全般に共通する自分なりの経験則です。あの日のポンド/円はまさにその形。あの前後のチャートでどこがいちばん強いかといったら、月曜日朝の急落した場面です」
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■「天底をつけた時間」の規則性を探す
ジャリ暴威さんのチャートには移動平均線もオシレーターも何も表示されていない。ローソク足だけのシンプルなチャートで、ジャリ暴威さんは天底を見極めていく。
「よく取引する銘柄は1日の天底の値幅がだいたい頭に入っていますし、天底をつけた時間も意識しています。『天井が17時、この日の天井も17時。ここは底だけどやっぱり17時』みたいな。そうしていると『天然ガスは深夜3時、4時に天底をつけやすい』というようなクセが見つかることがあるんです」
天然ガスの1時間足チャートで深夜3時か4時の足にラインを引いてみると、たしかに天底となっている場面が多いことがわかる。
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■傾向を探しトレードに活用する
「今はもう通用しないと思いますが『11時半にクロス円を売れば勝てる』みたいな傾向が出ていた時期もあるし、22時か22時半になるとゴールドが上がる時期もあった。こうした傾向は数日で終わることもあれば1、2週間続くこともある。『月末のポンド買い』みたいな長い時間軸の傾向もありました。傾向が見つかると勝ちやすくなるし、テクニカル分析のインジケーターを見ていたら気づけなかったかもしれません」
こうした傾向を利用しながら、ジャリ暴威さんは仕事とトレードを両立させていった。
「仕事中もちょくちょくチャートは見られたので、ゴールドだったらボラが出てくる夕方の欧州時間が始まるころにエントリーして1、2時間くらいで決済、みたいなことをやっていました」
なぜ時間によるクセが出るのか、ジャリ暴威さんはこう考えている。
「チャートの向こうには機関投資家なりヘッジファンドなりの人がいるので、やっぱり時間によるクセが出ると思うんです。AIが増えているとはいえ、AIを動かしているのも人だし、そう考えると同じ時間に天底をつけたりボラが出たりするのも腑に落ちます」
ジャリ暴威さん(その4)へ続く。
ジャリ暴威さんのコラムは全4回となっています。
⇒ジャリ暴威さん(その1)2022年トレアイ年間5位!
⇒ジャリ暴威さん(その2)「1万円チャレンジ」で養われた攻撃力
⇒ジャリ暴威さん(その3)「天底」狙いに命をかけた
⇒ジャリ暴威さん(その4)プランを決めたらレートを見るだけ
【プロフィール】
ジャリ暴威さん
30歳。2017年ころにFX、次いで仮想通貨のトレードを始める。2020年から500万円、約3000万円と利益を重ね、22年に3億円を稼ぐ大ブレイク。FXとコモディティ系CFDを中心に取引し、数日から1か月ほどのスイングトレードを得意とする。23年には退職し、専業トレーダーとなる予定。