【FXライター高城のFXで稼ぐ方法は勝者に訊け!】とあるGAFA勤務さん(その4) 時間限定デイトレで月利5%
ガチンコFXの人気コンテンツ【FXライター高城のFXで稼ぐ方法は勝者に訊け!】が羊飼いに移植!
毎週金曜日にお届けします!!
今週は、とあるGAFA勤務さんについて最終回です。
⇒とあるGAFA勤務さん(その1)「GAFA×プロップ」は本当か?
⇒とあるGAFA勤務さん(その2)四本値を分類する「3要素」
⇒とあるGAFA勤務さん(その3)50万件のデータを分析
⇒とあるGAFA勤務さん(その4)時間限定デイトレで月利5%
■「最大値幅と戻り幅」で動き方を把握する
前回は「17時台に米ドル/円を売る」という戦略を組み立てるまでを紹介したが、これだけだとエントリーや決済のメドが立たず、戦略として不十分だ。そこで、とあるGAFA勤務さんは「高値・安値まで最大どのくらい進んだか」=最大値幅と、「そのあとにどのくらい戻ったか」=戻り幅を分析する。
「これを見ることで『20pips以上動いたら戻ってこない可能性が高いから追いかけてエントリーしよう』、『15pips動いたらヒゲになって戻ってきやすいから早めに利益確定を』といった分析ができます。ただ、それぞれ値幅のままだと市場の文脈が無視されてしまうため、標準化して作ったのが下記のグラフです」
※クリックで拡大します
青と赤のドットが示すのは、1時間足の実際の値動きだ。赤いドットは1時間足での最大値幅、青いドットはその後の戻り幅を示している。右側が順張り方向、左側は逆張り方向へ動いた場合となる。ステップ2のグラフと同様、順張り・逆張りの基準は前日の日足となる。
■値幅の基準とするのは「ATR」
「これでわかるのはエントリーや利益確定、損切り、トレーリングストップの基準です。赤と青のドットが近くに集まっていると大きく動いたまま戻らない傾向が強い。動き始めたら押し目や戻りを待たずにエントリーしたほうがよいと判断できます。反対に青と赤のドットが離れていれば大きく動いても戻ってきてヒゲになりやすいため、利益確定は早めにしたほうがいいことになります」
とあるGAFAさんが値幅の基準とするのはATR(アベレージ・トゥルー・レンジ)だ。ATRは過去の値幅を平均したテクニカル分析で、米ドル/円1時間足のATRが「10」ならば「直近は1時間あたり平均10pips動いた」という意味になる。このときグラフ内で「2」とあれば、その意味は「直近のATR×2」で20pipsだ。
「利益はなるべく伸ばしたいが大きく動いた左側の部分を見ると、戻り方はまちまち1ATR分の幅くらいにストップを置いて、トレーリングさせるのがよさそうだと判断できます」
■他通貨の影響はどうか?
最後に他の通貨ペアから受ける影響を確認する。
「今回であれば分析対象となる米ドル/円をユーロ/米ドルとユーロ/円に分解し、『ユーロ/米ドル×ユーロ/円』で計算できる米ドル/円の理論価格と実際の価格との乖離を見てみます」
※クリックで拡大します
理論価格と実際の価格は一致するはずだが、他の通貨で大きな値動きが出ていた場合など乖離することもある。
「ユーロで生じていた歪みが解消することで米ドル/円の値動きが影響を受けることもあるので、その確認です。今回は明確な傾向がなさそうなのでスルーします」
■「0.5%マイナスになれば寝込んでしまう」
以上の4枚(今回の2枚&その3の2枚)のグラフをもとにして、とあるGAFA勤務さんは戦略を組み立てていく。自分で同じ分析を再現するのは難しいかもしれないが、とあるGAFA勤務さんは翌日に狙う時間と通貨ペア、戦略をツイッターにアップしてくれている。それを参考にするのがいいだろう。
「ツイッターにアップするのは1日に1つの戦略だけですが、実際には同じ分析を複数行なっています。過去の高値・安値などもエントリーのトリガーとして使うこともあり、分析はしたもののエントリーできない日も少なくない。そのため取引は1日数回程度で、勝率は65%いけばいいかなという感じです。ターゲットは月に5%程度ですね」
月5%というと物足りなさを感じるひともいるかもしれない。
「私の場合、プロップファームの資金で取引しており、メインの口座は8%のマイナスで契約が打ち切りとなってしまう。そのため1トレードあたりの最大損切りは口座資金の0.25%程度、ドローダウンはどれだけ大きくなっても3%以内に抑えるようリスク管理を厳密に行なっています。0.5%減ったら次の日に寝込んじゃうくらいです(笑)」
自己資金で取引するならリスク管理をもう少し甘くしてレバレッジを高めることでリターンも高められるはずだ。
通常の裁量トレーダーとは異なるアプローチで取引する、とあるGAFA勤務さんの手法、興味が湧いた人はぜひ、とあるGAFA勤務さんのツイッターを。
とあるGAFA勤務さんのコラムは全4回となっています。
⇒とあるGAFA勤務さん(その1)「GAFA×プロップ」は本当か?
⇒とあるGAFA勤務さん(その2)四本値を分類する「3要素」
⇒とあるGAFA勤務さん(その3)50万件のデータを分析
⇒とあるGAFA勤務さん(その4)時間限定デイトレで月利5%
【プロフィール】
とあるGAFA勤務さん
大学院時代、学費の足しになればと日経225先物のトレードを開始。世界的大手コンサルティング会社への就職後は一時トレードを休んでいたが2019年から再開。現在はファンド2社のプロップトレーダーとしても資金を運用する。独自のビッグデータ分析から値動きのクセを見出し、最長50分の時短トレードで利益を積み重ねる。ツイッターでは日々の戦略を分析グラフとともに解説する。