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今週も先週に引き続き、室伏数子(むろふし･かずし)さんについてです。

⇒室伏数子さん(その1)パチスロからFX、そして仮想通貨へ
⇒室伏数子さん(その2)チャートはほぼ見ない
⇒室伏数子さん(その3)トレードは４時間単位
⇒室伏数子さん(その4)板を読み解く｢テープリーディング｣

■４時間おきに市場を監視する

室伏さんが重視するビットメックスの金利。１日に１回だけ課されるFXのスワップ金利と違い、メックス金利は５時、13時、21時と８時間おきに受け払いされる。

「それもあってトレードは『４時間単位』が基本です。朝は４時に起きて、５時に決まるメックス金利を見ます。そこでポジションを取ったとすると、次に注意するのが４時間後の９時。東京市場のオープン時間だし、４時間足が確定する時間でもあります。10時ころまで値動きを見ながらホールドするか、決済するかを考えます」

次に市場を監視するのは４時間後の13時。メックス金利が決まる時間だ。

「そのあとは少し昼寝して欧州市場のオープンである17時に備え、次は21時のメックス金利。こうやって４時間おきに判断していきます」

■「OI」からポジションを推測

ビットメックスで注意するのは金利だけではない。

「メックスの『未決済建玉』（OI＝Open Interest）も重視しています。メックスがオフィシャルに公開する情報ではないのですが、『BTC情報アラート』（@btc_status）というツイッターアカウントがOIを定期的にツイートしてくれるので、それを見ています」

OIはその時点で保有されているポジションの総量。市場が閑散としていればOIは低下するし、強いトレンドが発生しているとOIは増えやすくなる。

「未決済建玉が増加しながら価格が上昇していれば新規のロングが積まれたことよる上昇だと推察できるし、未決済建玉が減少しながらの価格上昇であればショートの踏み上げによる上昇だと考えられる。市場の先行きを予想する有力な材料となります」

■大口の送金は市場が動き出す予兆

市場が動き出すタイミングを読むのに使う指標もある。

「ビットコインを大量に保有している大口アドレスの動きは定期的に確認しています。大量のビットコインを取引所に送金していれば、市場に動きの出る可能性が高い。今年は４月２日から大きく上昇しましたが、あの日も大口のトランザクションが異常に増えていました」

大口の監視に情報源のひとつが、スマホアプリの「ビットユニバース」だ。

「このアプリにある『大口注文モニタリング』を見ながら大きな送金があれば警戒します。ただ、大口も警戒しているのか、最近は頻繁にアドレスを変更して追いにくくなっているのですが......」

室伏数子さん(その4)へ続く。

室伏数子さんのコラムは全4回となっています。
⇒室伏数子さん(その1)パチスロからFX、そして仮想通貨へ
⇒室伏数子さん(その2)チャートはほぼ見ない
⇒室伏数子さん(その3)トレードは４時間単位
⇒室伏数子さん(その4)板を読み解く｢テープリーディング｣

【プロフィール】
室伏数子(むろふし･かずし)さん
専業トレーダー。大学時代からパチプロとなる。2014年からはFXへと、2016年からは仮想通貨へと手を伸ばし、2017年のバブル以降は仮想通貨の専業トレーダーに。プライスアクション重視だったFXとは異なり、仮想通貨では需給やマネーフローなどのデータ重視。数時間から数日程度のスウィングトレードを得意とし、億を超える資産を築く。