【FXライター高城のFXで稼ぐ方法は勝者に訊け!】ちゃんこさん(2)イベント直前、上下に「サンド」
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毎週金曜日にお届けします!!
今週も先週に引き続き、ちゃんこさんについてです。
⇒ちゃんこさん(その1)BOで稼ぐ元・為替ディーラー
⇒ちゃんこさん(その2)イベント直前、上下に「サンド」
⇒ちゃんこさん(その3)ボラを高めるイベントはどれか
⇒ちゃんこさん(その4)BO口座の使い分け
■「自分もHFTをやってみよう」
「FX会社へ転職して3年ほどが過ぎたころ、勤務先がFXから撤退することになりました。当時、読んでいたのが『フラッシュ・ボーイズ』。面白い世界だなと」
『フラッシュ・ボーイズ』は10億分の1秒単位で通信速度を競うHFT(超高頻度取引)の世界を描いたノンフィクションだ。
参考記事:個人投資家の注文はどこへいくのか?東京為替市場の中心「TY3」を探検
「もう一度、IT系企業で、それも金融系のシステムを作っている会社で経験を積み、HFTのようなことを自分でやってみようと思いました」
■海外BOシステム業者からの依頼が転機に
IT企業から始まったちゃんこさんのキャリアはヘッジファンドやFX会社を経て、再びIT企業へと回帰した。新卒時と違うのは、「トレードのために」と目的が明確化されたことだ。
「転職先に選んだのはFXや株、先物のシステムを作っている会社でした。自分でコードを書くこともありましたが、法律や規制、海外の動向、証券会社のニーズなどをどうシステムに落としこむのか、プログラマーに伝えるのがメインです」
これまでに培ってきたITや金融のスキルが合致した仕事だった。ここで得た経験が、ちゃんこさんの人生を大きく変えることになる。
「あるとき、海外の業者から問い合わせがありました。『バイナリーオプション(以下BO)のシステムを日本でも販売したい』と。海外のシステムそのままでは販売できません。日本の法規制に合わせてカスタマイズする必要があるので、現地へ飛んで日本の事情などを説明していたときのことです――」
■「日本のBO価格はおかしいんじゃないか?」
「日本のBO価格はおかしいんじゃないか? これじゃ投資家がボロ儲けじゃないか」
説明のために日本のBO業者の取引画面を見せると、そんな言葉を投げられた。
「彼らからすると日本のオプション価格は安すぎると映ったようです。彼らが日本の厳しい規制を嫌ったため、結局、商談は破談となったのですが、その言葉が気になっていました。日本のBO価格がそんなにおかしいのか、と」
この案件が破断になると、ちゃんこさんは帰宅後に自宅でBOの取引するようになった。
「深く分析しないでも勝ててしまった。最初はビギナーズラックかと思いましたが、次も勝てた。それからBOの取引を続けるようになりました」
■急変が予想されるイベント前のサンド
ちゃんこさんが狙ったのは、ボラティリティが高まるときに上方向と下方向、両方のBOを購入する「両バリ」だ。たとえば米雇用統計の発表直後、米ドル/円は20、30pips程度は動くことが予想される。方向性は数字次第だが、ボラが高まる可能性は大きい。
「それがわかっていれば、現在レートより数10pips下、数10pips上のオプションの両方を買っておけば、どちらかは勝てますよね。実際には雇用統計などの重要指標だとオプションの価格も高くなるため簡単ではないのですが、基本的な発想は『ボラの高まりを予想してのサンド』です」
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ちゃんこさんがBOで行なっているのは「ボラが出るか・出ないか」の予想だ。
「BOでも『1時間後に上下どちらへ動くか』と予想して取引する裁量派もいますが、僕は『イベント派』。経済指標や要人発言で『ボラが出るのか出ないのか』だけを予想しています」
ちゃんこさん(その3)へ続く。
ちゃんこさんのコラムは全4回となっています。
⇒ちゃんこさん(その1)BOで稼ぐ元・為替ディーラー
⇒ちゃんこさん(その2)イベント直前、上下に「サンド」
⇒ちゃんこさん(その3)ボラを高めるイベントはどれか
⇒ちゃんこさん(その4)BO口座の使い分け
【プロフィール】
ちゃんこさん
専業トレーダー。FX会社でのカバーディーラーやIT企業での金融系システム構築などを行ない専業トレーダーへ。2014年から個人でのトレードを本格化し、2018年2月までの利益は約7500万円。そのうち約7割がバイナリーオプションからの利益。経済指標や要人発言などでのイベントトレードを得意とする。