【FXライター高城のFXで稼ぐ方法は勝者に訊け!】豊嶋久道さん(その2)6年前から運用する主力EA
ガチンコFXの人気コンテンツ【FXライター高城のFXで稼ぐ方法は勝者に訊け!】が羊飼いに移植!
毎週金曜日にお届けします!!
今週も先週に引き続き、豊嶋久道さんについてです。
⇒豊嶋久道さん(その1)EAの第一人者は大学教授
⇒豊嶋久道さん(その2)6年前から運用する主力EA
⇒豊嶋久道さん(その3)負けトレードをカットする
⇒豊嶋久道さん(その4)MT5でバックテストする理由
■MT3から一変したMQLランゲージ
豊嶋さんが今利用しているメタトレーダー4(MT4)が登場するのは2005年。豊嶋さんが自動売買ツールを試したころはまだメタトレーダー3(MT3)だったという。
「MT4の登場には驚きました。プログラミング言語が一変していたからです。MT3も少しさわったことがあるのですが、そのプログラミング言語であるMQL2は当時の欧米で主流だった『EasyLanguage』に近い印象でした。それがMT4ではC言語に近いものへと大幅に変更されていました」
ちなみにマネックス証券が株式取引用ツールとして提供する「トレードステーション」のプログラミング言語がEasyLanguageだ。
■ポイントは「EAをたくさん作ること」
「最初はMT4も不安定なところがありましたし、日本で対応するFX会社もなかった。MT4で本格的に自動売買を始めたのは2009年ころだったでしょうか。それまでは海外の自動売買ツールなどを使って取引していましたが、トータルの損益はマイナス。授業料を払っていました(笑)」
豊嶋さんがマイナスだったとは驚きだが、日本でもMT4を採用する会社が増え、動作も安定してくると、徐々に収益も改善してきた。
「めざすのは年単位でマイナスにならないこと。この5年ほどはそれを達成できています。要因は自分自身が経験を積んだことでしょうか。自動売買では、たくさん作ることも大切です。多く作れば経験も蓄積されてくる。私ですか?細かいプログラムも入れれば100以上は製作してきたと思います」
■長期足に順張りして短期足でエントリーするEA
豊嶋さんは今、どんなEAで運用しているのだろうか。
「基本的にはひとつのEAだけです。複数のEAでポートフォリオを組んでもよいのでしょうが、今は1本だけ。ただ、同じEAでパラメータやタイムフレームを変えています。半年、1年程度で相場と合わなくなり稼げなくなるEAも多いのですが、今運用しているEAは2011年にまわし始めてから今まで息長く稼いでくれている。自分でも意外に感じています。いつ稼げなくなるだろうとヒヤヒヤもしていますが(笑)」
■移動平均線とボリンジャーバンドを活用
2011年から現在まで6年以上、豊嶋さんの主力であり続けているEA。どんな発想で作られたEAなのだろうか。
「考え方としては、『順張りの逆張り』。長い足の方向に順張りするように、短い足でタイミングを見てエントリーしていきます」
日足の流れが上ならば、エントリーは買いとなる。ただし、エントリーのタイミングは15分足程度の短い足を見て逆張り的に下げたところを待って買っていく。
「タイムフレームはバックテストしながら変えていますが、日足など移動平均線で大きな流れを見て15分足程度の短い足のボリンジャーバンドでエントリーする、というのが基本です」
※クリックで拡大します
豊嶋久道さん(その3)へ続く。
豊嶋久道のコラムは全4回となっています。
⇒豊嶋久道さん(その1)EAの第一人者は大学教授はコチラ!
⇒豊嶋久道さん(その2)6年前から運用する主力EAはコチラ!
⇒豊嶋久道さん(その3)負けトレードをカットするはコチラ!
⇒豊嶋久道さん(その4)MT5でバックテストする理由はコチラ!
【プロフィール】
豊嶋久道さん
1965年山口県生まれ。1993年慶應義塾大学大学院博士課程修了。工学博士。大学生のころからプログラミングに親しみ、シェアウェアなどを作成、公開していた。2003年よりFX取引を始め、MT4による自動売買を手がける。自動売買プログラムの解説書を多数出版するなど、日本を代表する自動売買の論客として活躍。近著に『新MT4対応ライブラリによるメタトレーダーEA実践プログラミング』『新MT4対応
FXメタトレーダープログラミング入門』(ともにKindle版)