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今週から、MOONトレーダーさんについてのコラムが始まります。

⇒MOONトレーダーさん(その1)指標スキャルから億り人へ
⇒MOONトレーダーさん(その2)優位性を獲得する指標
⇒MOONトレーダーさん(その3)乖離率とLS比率
⇒MOONトレーダーさん(その4)売り圧力払拭で再び100万円も

■「仮想通貨に残された優位性はまだ大きい」

ビットコインが高値230万円をつけたのは、ほんの1年前の2017年12月だった。現在は40万円前後での低迷が続いている。コインチェックやZaifでの巨額流出事件もあり、仮想通貨バブルは崩壊し、市場参加者も激減しているように見える。

「以前のような『買えば誰でも勝てる相場』ではないですが、仮想通貨市場の優位性はまだ大きい。まして株や為替の経験があれば、なおさらです」

そう話すのは、大手証券会社から専業トレーダーへと転じたMOONトレーダーさんだ。

「もともとは証券会社で富裕層向けにプライベート・バンキング的なサービスを提供していました。ただ、金融業界にいると自分の投資に制約がかかる。株や為替をもっと自由に取引したいと思い、退職したのが2013年でした」

■為替の指標スキャルで独立

仮想通貨のインフルエンサーには、ビットコインを入り口としてトレードを始めた人も多いがMOONトレーダーさんは生粋のトレーダー。FXの経験も豊富だ。

「経済指標の予想と結果の乖離を狙ったスキャルピングを行なっていましたし、株ではIPO投資をメインにしていました。もともと証券会社でIPOを分配する側だったので、どうやれば人気のIPOを効率よくもらえるか、ある程度わかっていましたから。辞めた時期は、アベノミクスで不動産市場が好調だったこともあり、株に比べ獲得しやすいJ-REITのIPOにも手を伸ばしていました」

IPOや指標スキャルで億り人へと達したMOONトレーダーさんが仮想通貨を手がけるようになったのは2016年春のことだった。

「株式市場でフィンテックという言葉がテーマとなってきました。調べてみるとビットコインというものがあり日本でも買えるらしい、と。うさんくささを感じると同時に、面白みも感じて少しだけ買ってみたのが最初です」

２年前に起きたマウントゴックス事件からの後遺症からは脱しつつあったものの、ビットコインはまだ５万円前後をウロウロしていたころだ。

■「中国の価格を見て日本で買う」

「当時のビットコイン市場をリードしていたのは中国。中国の取引所で買われれば遅れて日本の取引所がついてくる、といった動きが頻繁に起こっていました。モニターを２枚並べて、『中国の取引所でビットコインが急騰したから日本の取引所で買う』といった単純なやり方で稼ぐことができたんです。国内外の時間差だけを狙って数秒、数分で決済する取引を1日に100回以上繰り返していました」

ビットフライヤーでは売買高に応じてビットコインがもらえるキャンペーンを行なっていた。売買高ランキングでトップを奪った月もあり、そのキャンペーン報酬は10BTCにもなったという。

「ランキングでは2017年途中までずっと上位を維持していました。当時、いつも上位を争っていたのが『田中』や『ヨーロピアン』だったんです」

２人とも仮想通貨の大口トレーダーであり、MOONトレーダーさんを加えた３人で運営するのが、仮想通貨トレーダー向けのオンラインサロン「coinrun」だ。coinrunサロンでも披露される分析がどのような情報に基づいているのか、MOONトレーダーさんに聞いていこう。

MOONトレーダーさん(その2)へ続く。

MOONトレーダーさんのコラムは全4回となっています。
⇒MOONトレーダーさん(その1)指標スキャルから億り人へ
⇒MOONトレーダーさん(その2)優位性を獲得する指標
⇒MOONトレーダーさん(その3)乖離率とLS比率
⇒MOONトレーダーさん(その4)売り圧力払拭で再び100万円も

【プロフィール】
MOONトレーダーさん
専業投資家。証券マンやプライベートバンカーを経験した後、独立。IPO株やFXなどで資産を増やし、'16年からビットコインへの投資を開始。海外取引所の値動きを先行指標にしたスキャルピングなどで、ビットフライヤーの売買高ランキングで1位を獲得したことも。現在の資産は億をゆうに超える。