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今週も先週に引き続き、ナナキさんについてです。

⇒ナナキさん(その1)3年の約束で始めたFX
⇒ナナキさん(その2)専業への大きな一歩
⇒ナナキさん(その3)グループ加入とYouTube開始
⇒ナナキさん(その4)｢ゼロからイチ｣は先輩に聞く

■勝つことよりも退場しないことを優先

スイングトレードで140万円の損切りを経験したナナキさん。残った約100万円の資金を手に2020年7月からスキャルピングへとスタイルを転換させた。それからの6か月、月別収支は2勝4敗。苦しい時期が続いた。

「失った140万円を取り戻したかったですし、それに嫁と約束したように3年間の経験値を積むまでは勝つことより退場しないことだけを考えていました」

資金はジリジリと減っていったが、マイナス額は半年で10万円程度。自暴自棄になったりせず、損切りだけは手を抜かなかったことがうかがえる。

「最初はどこでエントリーしたらいいか、まったくわからなかったし攻撃力はゼロ。その状態でできるのは損切りしかありません。攻撃力はなくても防御力だけは高めようと損切りを練習し、ナンピンも打たず、退場につながるような『ドカン』（大きな損切り）につながる要素を極力減らしていきました」

■「損切りすればお金が増える」と自分を洗脳した

3年間の経験値を積むことを最優先し、為替市場にしがみついていた。

「変な言い方かもしれませんが、『損切りすればお金が増える』と徹底して自分に言い聞かせていました。損切りした瞬間はお金が減りますが、将来的にはお金を増やすことにつながるんだ、と。今、YouTubeで『損切りが早い、うまい』と言ってもらえることがあります。まだ損切りの平均は1pipsを超えており、億トレたちのように1pips未満とはいかないですが、そう言ってもらえるのは当時の経験があったからかもしれません」

「FXは人生をかける価値がある」と考えていたナナキさんは仕事中もFXのイメージトレーニングを行なっていた。

「心がともなっていなければ、いざというとき行動に移せないので仕事中も『損切りが大切』と自分を洗脳するように言い聞かせていました。今も『あそこで我慢すれば3pips取れたのに...』という後悔より、『あそこで3pipsまで我慢せずに1pipsで切っていればお金が残ったのに...』という後悔のほうが大きいくらい、意識は損切りに向いています」

■「ユーキグループ」が大きな一歩だった

防御力を高めていったナナキさんだが、成果にはつながらないままスキャル転向から8か月がすぎた。

「そんなとき、FXトレード配信の放送を見ていると、『ユーキ』さんがトレード仲間とグループを作って活動すると宣言していたんです。すでにメンバー募集は終えていたのですが、1人でのトレードに限界を感じて新しいことに挑戦したいと思っていたタイミングでもあり勇気を奮って応募したら、グループに入れてもらえた。あとから聞くと、そうやって声をかけてきたのは自分だけだったそうです。これが自分にとっていちばん大きな一歩でした」

ユーキさんをリーダーとする5人の兼業トレーダーによるグループが結成された。

「グループといっても毎晩、それぞれがトレードしながら感想を話したり、毎晩2、3時くらいまでチャットするくらい。大したことは話していませんが勝てない中でモチベーションを保ち続けるのは難しい。『モチベーションを維持する』という意味で大きな意義がありました」


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ナナキさん(その3)へ続く。

ナナキさんのコラムは全4回となっています。
⇒ナナキさん(その1)3年の約束で始めたFX
⇒ナナキさん(その2)専業への大きな一歩
⇒ナナキさん(その3)グループ加入とYouTube開始
⇒ナナキさん(その4)｢ゼロからイチ｣は先輩に聞く

【プロフィール】
ナナキさん
兼業トレーダー。超短期のスキャルピングを得意とし、今年(2022年)3月に86万円だった資産は9月時点で約2000万円に。YouTubeで毎夜配信するFX実況はスキャルピングの生きた教科書として多くのFXトレーダーが集まる。大物トレーダーがコメント欄に書き込むことも。近々退職し専業トレーダーとなる予定。