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今週も先週に引き続き、ザッキーさんについてです。

⇒ザッキーさん(その1)７年目で億へ到達！
⇒ザッキーさん(その2)退職早々の思わぬ挫折
⇒ザッキーさん(その3)｢答え｣はSNSに落ちている
⇒ザッキーさん(その4)集大成となった2022年

■低ボラ相場でガチ勢が盛り上がっていたのは...

秒スキャとの出会いで専業トレーダーへと転身したザッキーさんだが、口座凍結という思いもよらぬ試練に見舞われた。

「食い扶持を失い、迷っているときに『答え』を教えてくれたのはSNSでした。秒スキャの環境は厳しくなる中、『ガチ勢』が盛り上がっていたのはバイナリーオプション（BO）だったんです。ということは、今はFXよりもBOが稼ぎやすいのではないかと仮説を立てました」

ボラティリティが低いとスキャルピングで稼ぐのは難しい。しかし、BOならボラの高低に左右されることがない。そのため2018年、19年の低ボラ相場ではBOで稼ぐガチ勢が目立っていた。

「FXを一度やめて、自分もBOのみ取引するようになりました」

■「仮説・検証・稼働・再検証」のサイクル

退職早々のピンチをBOで切り抜けつつ、FXの再検証も進めていった。

「僕が重視しているのが『仮説』です。仮説がないと検証もできない。『この時間帯に特殊な値動きが出ているのではないか』などと仮説を立てて、過去のチャートで検証する。実践する価値がありそうなら、すぐ本番口座で試してみる。稼働させながら改善点があればアップデートさせるし、お金が減り続けるなら停止させて課題を見つけて再検証する、という流れです」

仮説→バックテスト→本番口座での検証→課題の発見と解決→再検証という流れだ。そうやって磨いた手法のひとつが逆張りのスキャルピングだった。

■コロナショック直前のルール再検討

「それが未完成な段階で起きたのが新型コロナウイルスの拡大です。コロナショックが起きたのは３月９日でしたが、その直前、相場のボラティリティが高まって１日で30万円負けた日がありました。その前日もめちゃくちゃ負けていて、人生終わったな、と」


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ザッキーさんのツイートをさかのぼると、こんなツイートがあった。「FX終了のお知らせ」との文面に傷の深さが感じ取れる。

「僕のルールのひとつが『２日連敗したら取引ルールを再考する』。「検証した上で行なっているのに２日連敗したらルールがおかしいか、相場の値動きが変わっているかのどちらかです。『高ボラ相場での逆張りスキャルピング』というスタイルが完成していなかったことを痛感し、ルールを練り直しました」

■コロナショックで過去最高の好成績

当時はナンピンすることもありましたが、ルールが不安定だった。『ナンピンは１回まで』と定めたり、1回のトレードの最大損失を決めたり、１日の最大損失を決めたりと、その日のうちにルールを再考した成果は早々に数字となって示された。

「コロナショックが起きた３月９日は32万円、翌10日は78万円と大きく勝つことができたんです。コロナ相場で逆張り手法の勝ち方に確信が得られました」

帯、秒スキャ、時間限定スキャル、バイナリーオプションなどさまざまな勝ち方を経験しながらたどり着いた型だった。月別の成績を見ても、2020年３月に跳ね上がっていることがはっきりとわかる。


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■「順張りとは、逆張りの手前」

ところが、再びザッキーさんは壁にぶち当たった。

「コロナ相場が落ち着くと、逆張りスキャルピングでは勝てなくなっていった。SNSを見ても逆張り勢は順張り勢に比べて収益面では劣勢でした。逆張りでは爆発的に増えないのではないか、と」

その理由を「大きな枚数（取引数量）が入れられるかどうか」とザッキーさんは見ていた。逆張りのエントリーチャンスは相場が反転する瞬間のみ。その一瞬を逃すと、エントリー価格が不利になってしまうから１取引の取引数量は少なくなってしまう。

「次のステップに上がるには順張りへと進化する必要を感じました。順張りって何？と考えると、ようは『逆張りの手前』です」

レジスタンスラインをブレイクして急騰した直後、反転するところを売りで狙うのがザッキーさんの逆張り。一方で、順張りはブレイクして急騰したところで買う取引となる。

「順張りの人が利食いするタイミングにかぶせて売っていくのが、僕のやっていた逆張り。逆張りで入る手前の伸びていく感覚はもとから、ある程度わかっていました」



ザッキーさん(その4)へ続く。

ザッキーさんのコラムは全4回となっています。
⇒ザッキーさん(その1)７年目で億へ到達！
⇒ザッキーさん(その2)退職早々の思わぬ挫折
⇒ザッキーさん(その3)｢答え｣はSNSに落ちている
⇒ザッキーさん(その4)集大成となった2022年

【プロフィール】
ザッキーさん
専業トレーダー。2016年にFXを開始。翌年に100万円の利益をあげて、'18年には見切り発車で会社を退職する。FXだけでなくバイナリーオプションも取引し2022年2月に累積利益１億円を突破。数分で決済する「分スキャ」を得意とする。専業トレーダーの思考や手法などについて記したブログ「ザッキー＠ポイ活にわか投資の苦悩の日々」も好評。