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今週は先週に引き続き、hiroさんについてです。

⇒hiroさん(その1)生涯収支＋2.5億円の社交派トレーダー
⇒hiroさん(その2)｢ひと言｣で大きく変わる
⇒hiroさん(その3)｢縦｣への意識と前日の高安
⇒hiroさん(その4)ブレイクを取ったら風呂へ入れ


■「行かんかったら切ればいい」

2022年からの円安相場で大きく稼いだものの、年が明けた1月からは値動きが変わり苦戦を強いられたhiroさん。苦境から救ったのは、仲間からのひと言だった。

「仲間のZeroさんと情報交換しているとき、損切りについて言われたんです。『行かなければ切ればいい』と」

「ここを抜ければ上に行く」と思って買ったのに行かない、そのときは建値であっても損切りすればいい、そんなアドバイスだ。

「それまでは『ここを割ってしまったら切る』といったような損切りの仕方だったので、損切り幅が大きくなりやすかった。たとえ1pipsでも損切りを小さくできると、もともと利益は伸ばせるほうだったので、トレードの傾向が大きく変わりました」

■平均損切り幅は1pipsの改善に

どう変わったのか、具体的な数字を教えてくれた。

「以前は利益確定幅の平均が4pips、損切りが3pipsくらいでしたが、今は利確が2.5pipsくらい。3には届かない感じで損切りは1.2～1.5pipsくらいです。ナナキさんと比べると利幅が大きい分、損切り幅も大きい。勝率は40％を少し超えるくらいです」

わずかな違いに感じるかもしれないが、ペイオフレシオ（平均利益確定幅÷平均損切り幅）は1.33から1.67へと変わる。100回取引したときの期待値は以前だと20pipsのマイナスだが、現在は10pipsのプラスだ。

■自分から発信するようになり仲間ができた

「スキャルピングって言葉ひとつでむちゃくちゃ変わるんです。僕が他のトレーダーと交流するようになったのはこの1、２年くらい。それまではみんなの忘年会やオフ会のツイートをうらやましく見ているだけでした」

そんなhiroさんが変わったのはブログやツイッター（現X）などを通じて情報を発信するようになってからだ。

「待っていても誘いは来ない。昔は僕も『勝ってないから相手されへん』と思って話しかけることができなかった。自分から発信するようにしてから、仲間が増えていきました。僕には『勝っている』という武器があったので興味を持ってもらいやすかった」

■「教えてくれ」はNGワード

だが、負けている人には「勝ってる」の武器がない。

「赤字続きのカレンダー収支をアップしても誰も寄ってこない。ツイッターだけ、ブログだけでなくYouTubeで配信するなり、『恥をさらす』ことも必要だと思います」

hiroさん自身、「視聴者数が3、4人だけ」という過疎配信へ遊びにいき、「ようしゃべる、面白い！」とツイッターで紹介したことがある。

「けど仲間と話しているときに『教えてくれ』はNGワード。うまい人と話していたらポロッとこぼれてくるものなので、それをなに食わぬ顔で吸収しています（笑）」

「勝ち方を教えて！」「手法は？」と質問ばかりしていると煙たがられることもある。相手の気持ちも考えつつ交流するのは人間関係の基本だ。

でもhiroさん自身は面倒見がいいようで、あるとき、hiroさんが仲間に惜しみなくアドバイスしているのを聞いた。

「もっと『縦』を意識せなあかん！」と。

その意図はなんだったのだろうか。

hiroさん(その3)へ続く。

hiroさんのコラムは全4回となっています。
⇒hiroさん(その1)生涯収支＋2.5億円の社交派トレーダー
⇒hiroさん(その2)｢ひと言｣で大きく変わる
⇒hiroさん(その3)｢縦｣への意識と前日の高安
⇒hiroさん(その4)ブレイクを取ったら風呂へ入れ

【プロフィール】
hiroさん
専業トレーダー。高校卒業後、パチプロに。2014年夏からはFXも手がける。ニコニコ生放送でのFX配信を参考にしながら研究。2016年からは5分足をメインにしたデイトレードで利益をあげる。2022年の円安相場からはFXへと軸足を移し、スキャルピングで約8000万円の利益。2024年1月までの収益は約2億5000万円。FXトレーダーのオフ会を主催するなどネットワークの中心的存在でもある。