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今週は、農家暴威さんについて最終回です。

⇒農家暴威さん(その1)そのとき地獄の扉が開いた
⇒農家暴威さん(その2)地獄の銘柄リスト
⇒農家暴威さん(その3)資金が尽きたら「ロレックス入金」
⇒農家暴威さん(その4)農家スパイラルから学ぶこと

■800万円の負けで得た教訓は

ここまでトータルで800万円ほど負けている農家暴威さんは「投資のしくじり先生」として格好のアドバイザーでもある。

「学生時代からパチンコを打ってきましたが、勝つ人と負ける人の違いは我慢できるかどうか。台を吟味せずとりあえず座って打つ人、残り1000円になってもやめられない人は負ける。期待値を冷静に、徹底的に追求できる人が勝ちます。それは投資でも同じですね」

残金が100円を割ってもバイナリーオプション（BO）に有り金を全額投じて「月間収支－100％」という数字を叩き出すのとは真逆のメンタルだ。

「熱くならない、ということも鉄則ですね。損切りやロスカットのあとはどうしても熱くなり、我慢できなくなる。一回退場したら冷却期間をおいて頭を冷やすべき。ところが私は借金があるのですぐ稼がないと返済できなくなる。冷却期間なんて言っていられないんです。だから『人から金を借りるな』ということも強く言いたい。消費者金融はもちろん親や友だちを含め、借り入れは絶対いけません」

■借金や全力入金、少額スタートはしない

全力入金もおすすめしない、という。

「資金はある程度多いほうが有利なので、10万円あるからと即入金、即トレードするのではなく100万円くらいまで貯めてから始めること。それも100万円を全力入金するのではなく30万円程度だけにとどめる。日常生活では1日10万、20万円を失うなんてことはないですが投資では普通にある。見慣れない金額をなくすと『早く取り返そう』なんて思って、熱くなってしまいます」

早く取り返したい！との思いや借金返済が頭をよぎると、我慢ができなくなる。

「チャンスを我慢して待つことも大切。私の場合、方向性は正しく予想できていても途中の上がり下がりでヤラれることが多い。エントリーを我慢できず中途半端なところでエントリーしているせいです。ここだという場面まで待つことを徹底しないといけません」


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■理想のトレーダーは

我慢できているのがジャリ暴威さんだという。「待てて常人では怖くてはれない量のロットをはれる。期待値を追い求めるプロのギャンブラー。理想ですね」

岐阜暴威さんを総帥とする「暴威軍」の同士であるジャリ暴威さんが理想。だが、総帥は......？

「じつは当初、JINさんの軍団に入っていたんですが、負けが続いた。縁起が悪いのかもしれないと今の名前に変えただけなんです（笑）」

縁起をかつぐなら別の名前でもよかったのでは、と思わなくもないが、愛蔵コレクションを売却してまでもトレードに命をかけた農家暴威さんの覚悟、いつか花開くことを期待したい。

農家暴威さんのコラムは全4回となっています。
⇒農家暴威さん(その1)そのとき地獄の扉が開いた
⇒農家暴威さん(その2)地獄の銘柄リスト
⇒農家暴威さん(その3)資金が尽きたら「ロレックス入金」
⇒農家暴威さん(その4)農家スパイラルから学ぶこと

【プロフィール】
農家暴威さん
専業農家。バイナリーオプションをきっかけに投資を始める。資金が完全に枯渇するまで負け尽くし、トレードアイランドでは毎月のように「収益率 -100％」を記録する。取引銘柄はBOのほか、シルバーや天然ガス、コーンなどのCFD、FXなど。入金力の源泉は家計を握る奥さんからのお小遣いと借り入れ、時計コレクションの売却。趣味は散財。