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【FXライター高城のFXで稼ぐ方法は勝者に訊け!】岩壷健太郎さん(その2)勝ち組の取引に見える「矛盾」

カテゴリ:FXで稼ぐ方法は勝者に訊け![FXライター高城による個人トレーダー取材]
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今週も先週に引き続き、岩壷健太郎さんについてです。

岩壷健太郎さん(その1)「9割がFXで損している」というのはデタラメ
岩壷健太郎さん(その2)勝ち組の取引に見える「矛盾」
岩壷健太郎さん(その3)FX適性がわかる1つの質問
岩壷健太郎さん(その4)収益にもっとも影響する「心の指標」

スキャルピングは2グループに分かれる

保有期間が長くなるほど収益率が向上し、スキャルピングがもっとも収益率が低い――岩壷教授の分析結果からはそんな傾向がわかった。この結果、一般的なイメージとは異なるし、岩壷教授も違和感を覚えた。

保有期間(取引スタイル)別の収益率を見ても、スキャルピングは異質だ。スイング(1週間以内)やロング(1週間から1か月)では、ゼロから+10%を頂点として、左右対称に裾野が広がっていく。数%の利益をあげている人がもっとも多く、20%損する人も20%儲かる人も同じくらいの数がいる、というグラフだ。

図:保有期間(取引スタイル)別の収益率ヒストグラム
保有期間別の収益率ヒストグラム

「スキャルピングの分布も頂点の位置は同じですが、左右対称ではなく、左側がふくらんだいびつな山となっています。つまり収益がマイナスとなる人も多く、全体の平均を引き下げていることがわかります」

スキャルピングとロングの山を比べると、ロングでは±30%あたりからほぼゼロだが、スキャルピングではマイナス30%や40%の人も多い。

機械学習でわかった3つのFXクラスター

「スキャルピングでは大きく儲かっている人もいることが知られています。当初はスキャルピングをひとつのグループとして扱っていましたが、『スキャルピングをひとつのグループとして扱うのはおかしいのでは?』という問題意識が浮かんできました。そこで新たに行なったのが機械学習を使った分析です」

SNSを見ていると爆益報告が目立つのはスキャルパー。しかし、その影には苦しんでいるスキャルパーも多い。両者をひとまとめにするのは、たしかに違和感がある。

「機械学習によってスキャルピングには特性の異なる2つのグループが存在することがわかりました。このときに利用した説明変数は収益率、保有期間、レバレッジ、勝率、リスクリワード比です」

岩壷教授が行なった機械学習によると、全投資家は3つのクラスターに分かれたという。

「1つ目のクラスターはデイトレとスイングが中心で、残り2つのクラスターはともにスキャルピングが中心です。この2つのクラスターで何が違うかというと、収益率の違いです」

2つ目のクラスターは勝ち組スキャルパーが多く含まれ、3つ目のクラスターは負け組スキャルパーが中心ということがわかった。

高勝率・高リスクリワード比を実現する勝ち組たち

「勝ち組が多いクラスターは勝率が高い。リスクリワード比では平均値こそ2つのクラスターはほぼ同じですが、勝率が高い人が多く含まれています」

リスクリワード比は1取引あたりの平均利益を平均損失で割ったもの。「勝ちが5000円、負けも5000円」ならリスクリワード比は1。「勝ちは1万円、負けは5000円」だとリスクリワード比は2となるし、「勝ちは5000円、負けは2万円」だとリスクリワード比は0.25だ。

「損小利大」だとリスクリワード比は高くなるし、勝ちが小さく負けが大きい「コツコツドカン」だとリスクリワード比は低くなる。

勝率とリスクリワード比はトレードオフの関係、つまり高い勝率をめざすとリスクリワード比は低くなるし、リスクリワード比を高めようとすると勝率は低まる、というのが一般的な考え方だ。

ところが岩壷教授の研究から浮かびあがったのは、「勝っている投資家は勝率もリスクリワード比も高い」という事実だった。調査対象となった口座全体を収益率によって4グループに分けて、各指標をまとめたのが下記の表だ。

第4四分位群は収益率が上位25%のグループ、第3四分位群はそれに次いで収益率がよく、もっとも収益率が低いグループが第1四分位群となる。

表:収益率別に見た取引指標データ
収益率別に見た取引指標データ

収益率に対する保有期間の重要度は低い

「第4四分位群(収益率の上位25%)では勝率とリスクリワード比がともに高い、という特徴があります。レバレッジ、勝率、リスクリワード比、保有期間(取引スタイル)の重要度を測定すると、勝率、リスクリワード比、レバレッジの順に重要度が高く、保有期間の重要度は大幅に低い、という結果でした」

スキャルピングであれスイングであれ、損小利大や勝率の高さ、レバレッジを抑えることが重要だということになる。

では、高い勝率とリスクリワード比を実現できる勝つ投資家と、損切りできずに負けるトレーダーを分かつものはなんなのか。それを探るには、岩壷教授の別の論文を見てみよう。

岩壷健太郎さん(その3)へ続く。

岩壷健太郎さんのコラムは全4回となっています。
岩壷健太郎さん(その1)「9割がFXで損している」というのはデタラメ
岩壷健太郎さん(その2)勝ち組の取引に見える「矛盾」
岩壷健太郎さん(その3)FX適性がわかる1つの質問
岩壷健太郎さん(その4)収益にもっとも影響する「心の指標」

【プロフィール】
岩壷健太郎さん
神戸大学大学院経済学研究科教授。早稲田大学政治経済学部卒業、東京大学経済学研究科修士課程修了、UCLA博士課程修了(Ph.D.)。富士総合研究所、一橋大学経済研究所専任講師を経て、2013年より現職。為替、株式、国債、コモディティの各分野で論文多数。主要著書として、『コモディティ市場のマイクロストラクチャー』など。

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