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今週も先週に引き続き、Akiさんについてです。

⇒Akiさん(その1)１億円の損切りが話題に
⇒Akiさん(その2)トレードの｢土台｣を築く
⇒Akiさん(その3)いちばん信頼するのはIMM
⇒Akiさん(その4)取材中に1000万円！

■心に余裕がなければFXは失敗する

名ばかりの専業トレーダーとして苦戦を続けていたAkiさん。このままでは勝てないと、ある決意をする。

「経済的に追い詰められた状態でトレードしても悪循環が続くだけ。経済的な土台を築き、心に余裕を持たせた上でトレードしないと絶対に失敗すると考えました」

就職を考えたが、正社員としての経験がないAkiさんを好条件で雇ってくれる会社はなかった。

「お金だけでなく、人として成長するための勉強時間を確保することも譲れない条件のひとつでした。その時、聞いたのが友人の話。彼は塾の講師として働きながら、家庭教師として時給5000円を稼いでいる、と。それならば自分の時間も確保できると思い、塾講師をめざすことにしました」

とはいえ、高時給な家庭教師となるためには、一流の塾での講師実績が必要。そのハードルは低くない。

「講師となるための試験があり、３か月必死で勉強したにもかかわらず2度も落ちました。中学受験は特殊な世界ですし、同じ採用試験を受けていたのは一流中学から一流大学へ進んだ人ばかり。中学受験の経験がない自分がチャレンジすることは無謀でした。でも、自分にはこの道しかない――。繰り返し採用試験を受けました」

■「自己破産が先か、成功が先か」のチキンレース

当初受けた塾は受験回数の制約からあきらめたものの、別の有名進学塾の採用試験に合格。塾講師としてのデビューを果たす。しかし、講師経験ゼロだったAkiさんへ提示されたのは、ごくわずかな時給だった。

「債務の返済は終わっていませんでしたから、塾講師だけでなく掛け持ちで深夜に飲食店でバイトもし、講師としてレベルアップするための勉強もして、なおかつトレードも続けていました。自分の技術が向上すれば、一般的な仕事よりも遥かに高い時給がもらえることはわかっていましたから、自分の体力がパンクして金利が払えなくなり自己破産するのが先か、仕事で稼げるようになるのが先か――そんなギリギリの生活でした」

持ち前の研究熱心さもあり、塾講師と並行していたプロ家庭教師としての仕事で実績を積み重ね、時給２万円を得るまでに成長。無事に債務の返済も終えた。

■１億円の損切りよりも辛かった20代

「20代は本当につらかった。自分は計算スピードも遅いし、地頭もよくない。それは周囲にも伝わっていたし、『なんであんな奴が』と、やっかみやいじめもありました。当時の自分にはプロ家庭教師以外の選択肢がなかったので耐えましたが、あの経験があるので今、打たれ強くなったのだと思います。１億円の損切りはさすがにつらいですが、当時の廃人のような生活に比べれば大したことはないですから」

生活の土台を築いたAkiさんは再び、FXへと本腰を入れていく。

「今、取引するのは基本的に４通貨ペアだけ。米ドル／円、英ポンド／円、ユーロ／円、豪ドル／円です。株の時代は、出来高ランキングを見ながら毎日違う銘柄を取引していたこともありました。でも、そうすると内容をよく知らない会社を取引することになってしまう。倒産する会社を掴まされたこともあります（笑）」

４通貨ペアの中でも、Akiさんの代名詞ともなっているのが英ポンドだ。

「英ポンドはブレグジットというテーマ性もあって話題の通貨。ボラが大きいので値幅が取りやすいのが魅力です。それに派手さもあるので、"魅せるトレード"には最適ですよね（笑）」

Akiさん(その3)へ続く。

Akiさんのコラムは全4回となっています。
⇒Akiさん(その1)１億円の損切りが話題に
⇒Akiさん(その2)トレードの｢土台｣を築く
⇒Akiさん(その3)いちばん信頼するのはIMM
⇒Akiさん(その4)取材中に1000万円！

【プロフィール】
Akiさん
FX歴10年。日本トップクラスのカリスマ家庭教師として活躍する一方、FXでは2018年１月から10月だけで４億円を超える収益をあげる。今年から本格的に運用を始めたツイッターではトレード履歴を頻繁に公開し、億を超える損切りや利益確定で一躍話題のトレーダーに。５～10pips程度を狙っていくスキャルピングと、移動平均線やIMMポジションを利用したスウィングトレードを得意とする。